2008年度醸造、2010年6月出荷とあるので蔵元でおよそ一年の熟成。イメージから来る熟感、まろやかさはあまり感じられない。非常にまじめに醸された純米酒、淡泊でただちょっと物足りない・・そんなイメージ。
けれど真骨頂は熱燗。湯煎で少し熱すぎるか?と思うところまで引っ張る。ぬる燗じゃだめ、熱燗。これがこの酒のゾーン。ふーふーしてすすると旨味がガンっと広がり、酸がまとめシャッキリと切れ上がる。
そして熱燗から落ちていく温度を楽しむ。燗冷ましもよい。旨味が厚く甘みも増す。酸はなりをひそめゆったりと余韻たなびく。