淡麗辛口というキーワードを定着させ、料理の邪魔しないというコンセプトで後の吟醸酒、純米酒ブームに続く道を開いた貢献は大きいはず。
がしかし、90年代後半に来る芳醇な香り吟醸ブーム到来と共に味わいが薄い酒というネガティブなレッテルを貼られてしまった感がある。今では日本酒に一家言ある人からも聞こえてくるちょっと残念な言葉・・。
でも、それって本当? みんなそろそろ「芳醇」に疲れてない? きっとそのうち揺り戻しがあるよ。いやいや、それどころか新潟酒だって変わっているでしょう? 進化しているよきっと。
いやいや知っている。けれど全てが大きな蔵ばかり、ビッグネームばかりなのだ。案外 情報がないことに驚く。そこで入門編として、友人から最近よく聞く酒を試してみた。
■ 鶴齢 (かくれい) 純米吟醸
開栓直後、淡麗と言うには旨味があり、とはいえ芳醇さには頼らず、無駄に香りも立てない。インパクトより、ちょうど良い塩梅が嬉しい、最近の好みに合う。第一印象は「由利正宗/雪の茅舎」とか「旭興 たまか」に近い分類。開栓3日目、独特のえぐみをまとった味わいが湧き、旨味深く表情を変える。旨味濃い。
■ 鶴の友 別撰 (本醸造)
きれいに熟した、口中でゆったりと余韻の弧を描く甘さ。 アル添のつるんとした滑らかさと、キレの良さが心地よい。冷え冷えでも旨いけれど、きっと温めたらもっと旨い。ゆるゆると無限に続けられる印象。これで4合1000円ちょい。「群馬泉山廃本醸造」とか「出羽桜 本醸造熟成 枯山水」が好みなら是非!
ともに飾らず、素朴でありながら素の強さがある。飲み飽きしない最初から最後まで飲み続けられる印象です。見直す時期だと思いますよ、新潟の酒。
>>現代の日本酒の復興があるのは間違いなく80年代の新潟の酒のおかげだと思う。
>>
オイラもそう思います。
ニュアンスとしては、過去の貢献度をすぐに忘れて新しい物事に飛びつくこの国の特徴に通ずるものがあるかなと・・・・・
嗜好品の好みは人それぞれ。「芳醇」が◎で「淡麗辛口」は×なんて一概に言えないと思うしねぇ
オイラは芳醇も淡麗辛口も冷酒も燗も、飲むシチュエーションで皆 好物です(ただの雑食性という話も・・・)
越乃寒梅、八海山、峰乃白梅、吉乃川、菊水、王紋、久保田、麒麟山、清泉、〆張鶴、満寿鏡、根知男山、越乃景虎など、ぱっと思いつくだけでもこんなにあるんですよ。しかも超有名。
なかなかそれ以外に出会うことがなく(^-^;; 超有名 or NOT という印象があります。あったらあったで、情報が無く・・
新潟酒復興? のためには良き指導者と情報が必要かと。